和歌山弁護士会の副会長就任に向けて
平成28年1月19日に、私は和歌山弁護士会の平成28年度副会長に就任することが決まりました。
会長は和歌山市内に事務所を構える藤井幹雄弁護士が就任することが決まり、
私と同じく会長を支える副会長に、和歌山市内に事務所を構える赤木俊之弁護士、山岡大弁護士が就任することが決まりました。
和歌山弁護士会は、多数の会員を擁する東京や大阪の弁護士会と異なり、会員数は140名あまりと少なく、小規模単位会の域を超えておりません。
そのため所属する会員において、会の雑務の負担量も多く、副会長職はいわば会員であれば順番で回ってきている状況です。
しかしながら、今までは、会の執行部をなす会長・副会長職は、弁護士会館が所在する和歌山市内の弁護士が占めてきており、市外で稼働する弁護士が会長・副会長に就任することがありませんでした。
従いまして、今回、和歌山市外の弁護士として、私が、初めて会の副会長に就任することになります。
和歌山弁護士会は、現在、憲法問題、高齢者・障がい者の支援対策、災害時の法的サポートの対策など、課題を多数抱えております。また、全国的な弁護士人口の増加については和歌山も例外ではなく、
爆発的に増加した若手会員に対する教育やサポートも重要な課題となってきております。また、和歌山は広大な面積を有しながらも、和歌山市内に人口も政治・経済の中枢も集中しているからか、県下の他の地域においては、司法のアクセスが極めて悪い、という現状があります。
会長に就任する藤井弁護士は、以前から県下の司法アクセスの改善に熱心に取り組んでおられ、特に伊都橋本地域での裁判所支部の創設に熱意を見せておられます。
伊都橋本地域は、一定の人口を有していながらも、かつらぎ町内に簡易裁判所と家庭裁判所の出張所があるだけで、地方裁判所の支部はありません。
私自身、御坊市内の身近に裁判所があることで、紛争がより早く、着実に解決されていくことを実感しております。
このような私の実感からしますと、伊都橋本地域内に裁判所支部を創設することは、同地域で暮らす市民にとって有益であることは言うまでもないことであり、
是非とも支部の設置を実現していくべきである、と考えております。
また、紀南に目を向けてみますと、昨年自動車専用道路がすさみ町まで延びて、インフラは幾分改善しましたが、依然として紀南地域の司法アクセスは十分とは言い難い現状にあります。
支部に事務所を置く者として、藤井会長を支え、司法アクセスの改善に向けた取り組みに、微力ながらもサポートしていきたい、と感じております。